おうちで看取れなかった後悔からはじまった。わたしが「喜まま」を立ち上げた理由

「喜ままの良いところは、看護とリハビリの協力体制が整っているところ」

こう語るのは当事業所の毎熊さんです。

毎熊さんは、訪問看護ステーションの管理者を経験後、代表とともに喜ままを立ち上げました。

今回は、管理者目線で見た事業所の良さ、喜ままにはどのような職員が向いているのかを伺いました。

看護師になってからの歩み

衛生看護科を卒業し、准看護師の資格を取得してからは、総合病院の手術室で働いていました。

循環器科、産婦人科、脳神経外科、形成外科、整形外科など、ひととおりの手術は経験したでしょうか。

最初は、清潔と不潔の区別もつかず、先生に厳しく指導され、涙を流しながら手術についていたのを覚えています。

そこから、20代後半のころ、正看護師の資格を取得するために改めて看護学校へ入学。

在学中に、友人に誘われて訪問看護の職場を見学する機会がありました。

(周辺地域の様子)

「どんな感じかわからないけれど、行ってみようか」

そんな軽い気持ちで足を運び、はじめて訪問看護師が働く姿を目にしました。

「こんな働き方もあるんだ」「いいな」と感じたのは今でも覚えています。

ただ、その時点では、実際に訪問看護をやりたいとまでは思っていませんでした。

そして、正看護師を取得してから、一般の病院で働きはじめたんです。

訪問看護を志したきっかけ

訪問看護師になったのは、母が亡くなったことがきっかけでした。

病院で母を看取ったとき、「おうちで看てあげることはできなかったのかな」という後悔があって。

そんなとき、たまたま看護師向けの求人で、訪問看護ステーションの立ち上げスタッフの募集を目にしたんです。

在宅での支援をしたいと思っていたところで、ご縁を感じ、その募集をきっかけに訪問看護の道へ進むことを決めました。

管理者として感じた理想と現実のギャップ

(訪問中の様子)

喜ままを立ち上げるまで、二か所のステーションを経験しました。

一か所目では、管理者を任せていただくことに。

当時、訪問看護の経験は1年にも満たなかったのですが、周囲の方に助けてもらいながら、なんとか業務を回していました。

ただ、管理者となると、ご利用者さまへの支援だけではなく、経営の観点から「訪問件数」「売り上げ」なども考えなければいけません。

もちろん、それも大切なことですが、プレッシャーのなかで理想と現実のギャップを感じるようになったんです。

二か所目のステーションでも、同様の課題を抱えていました。そこで出会ったのが、現在の喜ままの代表である久毛さんだったんです。

理想を現実にするために。「喜まま」の立ち上げ

(喜ままの外観)

久毛さんは、当時のステーションの上司にあたる方でした。

もともと、そこで「自分たちで事業所を立ち上げたいね」という話をしていたんです。

実は、訪問入浴事業も候補にあがっていたのですが、

久毛さんはリハビリ、わたしは看護師だったので、「それぞれの強みが活かせるかたちが良い」ということで、訪問看護の事業所を立ち上げたんです。

代表へのインタビューはこちらをご覧ください。

喜ままの良いところは、職種の垣根がないこと

(朝礼の様子)

喜ままの良いところは、看護とリハビリの協力体制が整っているところです。

スタッフの数が多い事業所では、事務所内も職種によって部屋が異なっていることもあります。しかし、喜ままではそのような垣根はもうけていません。

そのため、職員同士で声をかけあいやすく、利用者さまの小さな変化もすぐに共有できます。

たとえば、看護師だけではADLが低下していることに気づいても、どこまで評価していいか迷うことも。

そんなときは、すぐにリハビリ職に相談し、動作の評価や今後の対応についてのアドバイスをもらっています。

必要に応じて、看護師の訪問にリハビリ職が同行し、実際の動作を評価しながら支援することもありますね。

逆にリハビリの方が、陰部洗浄をはじめとした日常的なケアを手伝うこともあります。

職種をまたいだ自然な連携はできているのではないでしょうか。

理学療法士へのインタビューはこちらをご覧ください。

押し付けない。ご利用者さまとの関わりで心がけていること

(利用者さまへ介入中)

わたしたちは看護やリハビリなど、ご本人のためにサービスを提供します。

しかし、自宅に「他人」が入ること自体は、利用者さまにとっては、ストレスだと思います。

そこで、無理にこちらがやりたいこと(サービス)を押し付けようとすると、引かれることもあるんです。

大切なのは、相手の気持ちを理解して、押し付けないようにすること。

「一歩引く姿勢」は、スタッフ間でも大事にしています。

とはいえ、医療的なケアであったり、リハビリであったり、わたしたちが必要とされる場面は必ず出てきます。

そのときにしっかりと関わり、

「また来てもらえると安心する」

「来てもらえて助かる」

と思っていただけるような信頼関係を築くことが、訪問看護では何より大切だと感じています。

一緒に支える。ご家族との関わりで心がけていること

(訪問中の様子)

家での療養生活を続けるなかで、ご家族もすこしずつ疲れがたまっていきます。

だから、ご家族には、

「なにか困っていることはありませんか?」

「今のうちに買い物に行きますか?」

と、すこしでも息抜きができるように声をかけています。

また、訪問時は処置を提供するだけではありません。

「すこし足をもってもらえませんか」とお願いしたり、ケアをご家族と一緒に行ったりすることもあります。

とくにお看取りの場面では、「あのとき一緒にこんなことをしたよね」と、ご家族にとって大切な思い出として残ることもあると思うんです。

小さなことですが、そうした関わりを続けることで、信頼関係が築け、

「歯磨きの仕方がわからないから教えてほしい」とか、「これどうしたらいいの?」と、聞いてくれるようになることもあります。

管理者として、スタッフに関わるうえで大切にしていること

(お昼休憩中)

スタッフがひとりで抱え込まないように、不安や、気にしていることなどはこまめに聞くようにしています。

一方で、「指示待ち」にならないように、わたしがすべて答えを出しすぎないようにはしていますね。

もちろん、いったん話は聞きます。

そのうえで、7〜8割はスタッフの意見を大切にして、わたしのアドバイスは2〜3割くらい、というイメージでしょうか。

また、訪問看護は他職種の連携も大切です。

そのため、ひとりだけの判断で進めるのではなく、

「ケアマネジャーはどう考えているかな?」「ほかの職種にも聞いてみようか」と、ほかの職種の意見を聴取するように促すこともあります。

もちろん、そうしたやり取りは管理者のわたしだけがするのではなく、スタッフ本人が連絡して、どのように解決していくかを考えてもらうようにしています。

そうすることで、ほかの職種にどうやって声をかけたらいいのか、連携はどうするのかなども自然と身につくようになると思うんです。

喜ままに向いている人・向いていない人

(スタッフの集合写真)

喜ままで、活躍できるのは、

ご家族の話を聞いてくれる方、これまでの病院、臨床経験をもとに生活をふくめた視点で関われる方でしょうか。

あとは、「指示待ちではない」ではなく、自分で考えることも大切です。

もちろん、すべてをひとりで判断してほしいわけではありません。

わからないことは「わからない」と伝え、きちんと報告・相談できることが何より大事です。

一方で、これまでの医療機関の経験から、「こうあるべき」と考える方は難しいかもしれません。

在宅は、おうちにある物品や環境を活かしながら支援することも多いです。

その場の状況に合わせて考えられる方だと、訪問看護に馴染みやすいかもしれませんね。

求職者へのメッセージ

(周辺地域の様子)

喜ままは、時間にしばられず働きやすい職場です。

たとえば、「子どもが熱発した」とか、急遽休まないといけないときもできる限り柔軟に対応しています。

実際に、お子さんがいるスタッフもいますが、急に休みたいと連絡があったときは「子ども、家族さんを優先してください」と伝えているんです。

これから、会社としてより幅広く地域に貢献できるように、「看護小規模多機能型居宅介護(※)」の展開も考えています。

応募される方の年齢や経験は問いません。訪問看護がはじめての方でも歓迎しています。

「初心者だから」と遠慮せず、興味があればぜひ一度来てみてください。一緒に成長しながら、地域の皆さんを支えていけたらうれしいですね。

※小規模多機能:訪問看護・訪問介護・通い・宿泊を組み合わせ、医療的ケアが必要な方も地域で暮らし続けられるよう支援するサービス。

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